【太いセンターピラーが交直両用機の“証”?】EF81とED76の“顔つき”が異なるそのワケ

【太いセンターピラーが交直両用機の“証”?】EF81とED76の“顔つき”が異なるそのワケ

編集長

<よく似た"非貫通"国鉄型電気機関車。その“顔”の差とは>

左右2枚の大きな前面窓を備えた正面スタイルは、
1960年代以降の国鉄形電気機関車において
定番の"顔"となったわけですが、
本日は、左右の前面窓を隔てる
「センターピラー」に注目してみましょう。

サムネイルは、
九州を代表する交流電気機関車ED76と、
全国各地で活躍した交直流電気機関車EF81。
(ED76は一例です。その他、EF64やED79なども含みます)

これぞまさに
ザ・国鉄電気機関車然とした佇まい。

冒頭の如く、
いわゆる非貫通型の国鉄型機関車の前面スタイルは、
前面窓間を隔てるセンターピラーが
その顔を構成する特徴の一つと言えますが
ED76は細く、
対してEF81は、
明らかに太い。

このわずかな違いによって、
ED76は引き締まった表情に、
EF81はどっしりとした
重厚な顔つきに見えます。

では、
なぜこのような差が生まれたのでしょうか。

これら両形式は
車体の「幅」が異なります。

今回比較する九州向けED76の車体最大幅は
2,800mm。

一方のEF81は、
2,900mm。

その差は100mm。

なぜEF81は、
わざわざ100mm幅広になったのか。

ここには、
EF81ならではの事情がありました。

EF81は直流1,500Vに加え、
交流20kVの50Hz・60Hzにも対応。

つまり、
3つの電気方式に対応する
交直両用機である、と言うこと。

当然ながら、
車内に収めなければならない機器も多くなります。

しかし、
そのために車体を際限なく長くするわけにはいきません。

そこでEF81では、
車体長の増加を抑えながら
機械室内の空間を確保するため、

従来より車体幅を100mm拡大。

2,900mmとする設計が採られました。

そして興味深いのが、
その“100mm”が外観にも現れていること。

EF81の前面を見ると、
ED76よりもセンターピラーが明らかに太く、
実車の形態差としても知られています。

注記すべきは、
「車体幅を100mm広げた結果、
その100mmがセンターピラーに加えられた」
と断定できる資料が
確認されているわけではありません。

前面窓そのものの寸法や、
運転室内部の設計など、
複数の要素が関係している可能性もあります。

しかし、

ED76は2,800mm。
EF81は2,900mm。

そして、
機器搭載スペースを確保するために
EF81が意図的に幅広の車体を採用したことは事実。

そう考えると、
あの太いセンターピラーもまた、
交直両用機として
多くの機器を抱え込んだEF81の設計が
“顔”にまで現れたもの――

なのかもしれません。

たった一本の柱。

しかしそこには、
EF81が「万能機」であるために選んだ
設計の違いが隠れているようにも見えるのです。

(Mr.DIMER編集長)

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