ATO車に混ざって“手動運転”で切り抜けた103系のお話(後編)
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<切り抜けられなかった老朽化>
■地下鉄線内で発生した車両故障
2012年7月、
唐人町駅に停車した103系1500番台で
車両故障が発生しました。
4号車の床下から
火花と煙が出ているとの通報があり、
乗客を降ろして営業運転を打ち切りました。
調査の結果、
主制御器内のタイマーリレーが誤作動し、
減流抵抗器が焦損したことが判明。
JR九州は、
103系18両の関係部品を交換する
対策を実施しました。
列車を容易に退避させられない地下鉄では、
一編成の故障が路線全体へ波及しかねません。
この一件は、
地下鉄へ乗り入れる経年車の信頼性という問題を
浮き彫りにすることとなりました。
■305系投入で地下鉄から撤退
その後JR九州は、
バリアフリー性や快適性、
環境性能の向上を掲げ、
新型車両305系の投入を発表します。
305系は2015年に営業運転を開始。
ATOを搭載し、
地下鉄線内でのワンマン運転や
ホームドアとの連動に対応しました。
同年3月までに6両編成6本が揃い、
103系1500番台は
地下鉄直通運用から撤退しました。
■103系の現在
ただし、
103系1500番台そのものが
全廃されたわけではありません。
3両編成は筑前前原―西唐津間に残り、
地下鉄へ乗り入れない地域輸送へ
活路を移しました。
103系は、
ATOを持たないという装備上の見劣りを抱えながらも、
およそ30年間にわたり直通運転を続けました。
しかし、
東京臨海高速鉄道70-000形の譲受車による
置換えが決まり、
103系1500番台はいよいよ終幕へ向かいつつあります。
一方、2023年には登場40周年を記念し、
デビュー当時の国鉄色を復刻した編成も登場、
話題を集めていますが
引退は必至。
ときに。
実現が“難しいこと”は重々承知していますが。
最後に一度、
福岡市地下鉄線内を走る姿を見たいところ。
(Mr.DIMER編集長)

