【うるう秒廃止?】うるう秒は、鉄道時刻表に影響を与えていたのか?

【うるう秒廃止?】うるう秒は、鉄道時刻表に影響を与えていたのか?

編集長

地球の自転に基づく時刻と、
原子時計が刻む時刻。そのずれを調整するために設けられた「うるう秒」が、廃止へ向かっています。

普段の生活では、
ほとんど意識することのない1秒。
しかし、
時刻に従って列車を動かす鉄道では、
どのように扱われてきたのでしょうか。

■朝9時の直前に加わる「1秒」

うるう秒は、
うるう年のように一定の周期で設けられるものではありません。
地球の自転の変動に応じて、実施が決められてきました。

日本で最初に挿入されたのは、1972年7月1日。
日本時間では、朝9時の直前に1秒が加わります。

8時59分59秒。
8時59分60秒。
9時00分00秒。

普段は存在しない「60秒」を挟むことで、
この日の8時59分は、61秒間続くことになるわけです。

■「9時発」は変更されるのか?

ここで気になるのが、
運行時刻表との関係です。

9時の直前に1秒が加わるなら、
9時発の列車も、発車時刻を1秒ずらす必要があるのでしょうか。

この点は、「時刻」と「経過時間」を分けると理解しやすくなります。

例えば、標準時に正確に従って9時00分00秒に発車する、と考えてみましょう。
うるう秒が入る日は、
8時59分00秒から発車までの時間が、通常の60秒ではなく61秒になります。

しかし、発車する時刻は、
あくまで9時00分00秒。
「9時00分01秒発」へ書き換える必要はありません。

9時になるまでが、いつもより1秒長い。
それでも「9時発」は「9時発」のままなのです。

■国鉄も「整時」を行っていた

では、鉄道は何も対応しなくてよかったのか。
そうではありません。

『日本国有鉄道百年史』の年表には、
1972年7月1日、
うるう秒の挿入に伴って、
国鉄でも9時00分00秒に「整時」を行ったことが記録されています。

整時とは、時計を正しい時刻に合わせること。

うるう秒を反映せずに時計を動かし続ければ、
その時計は調整後の標準時より1秒進んでしまいます。
時刻表を変更しなくても、運行の基準となる時計には対応が必要だったわけです。

"うるう秒"は、鉄道時刻表に影響を与えていたのか。

時刻表の発着時刻を一律に書き換える、
という意味ではありません。
しかし、その時刻表どおりに列車を走らせるための「時計」には、確かに関わっていました。

時刻表には現れない1秒。
その調整は、国鉄の年表にも残る、時刻管理の一幕だったのです。

(Mr.DIMER編集長)

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