【今日は何の日】羽田空港と鉄道の関係(東京国際空港開港記念日)
編集長共有
<鉄道が空港より29年も先、やがて拡張する空港を追い続けた>
日本最大級の航空拠点、
東京国際空港――羽田空港。
現在では京急空港線と東京モノレールが乗り入れ、
都心と空港を結ぶ大動脈となっています。
きょうは、
"東京国際空港開港記念日"。
それでは、羽田と鉄道の歴史を遡って見てみましょう。
■鉄道が、29年先んじて開通
京急空港線の前身、
京浜電気鉄道の「穴守線」が開業したのは、1902年。
最も、当時の羽田に空港はありません。
この鉄道が運んでいたのは、穴守稲荷神社への参詣客や、海水浴客でした。
現在の羽田空港につながる
「東京飛行場」の開港は、1931年。
・穴守線開業 1902年
・東京飛行場開港 1931年
その差は29年。
「空港ができたから鉄道が延びた」のではなく、羽田では、鉄道の沿線に、後から空港が生まれた、
と言うことができます。
■戦後、立場は逆転する
ところが戦後、両者の関係は逆転します。
1945年、東京飛行場は連合国軍に接収。
飛行場の拡張に伴い、穴守線は稲荷橋以東が営業休止となりました。
空港より先に存在していた鉄道が、
今度は空港拡張によって、後退を余儀なくされます。
1956年には(初代)羽田空港駅が開業しますが、
これは空港と海老取川を挟んだ対岸。
ターミナルへは連絡バスを介する形で、
空港へのアクセス性は、ほとんど機能していませんでした。
そして1964年、東京モノレールが登場します。
浜松町―羽田間を結び、
空港ターミナルへ直接乗り入れる、本格的な空港鉄道の誕生です。
以後しばらくは、モノレールが空港へ直接、
京急は空港の手前まで。そんな時代が続きます。
■空港を、追いかけて
羽田空港は、航空需要の増大とともに、沖合へと拡張を続けます。
1993年、旅客ターミナルが沖合へ移転。
東京モノレールも新ターミナルへ線路を延ばし、
京急も同年、現在の天空橋まで延伸しました。
そして1998年11月18日。
京急は、現在の羽田空港第1・第2ターミナル駅まで到達します。
1902年の穴守線開業から数えれば、実に96年。
最も早く羽田へ進出していた鉄道が、
約1世紀を経て、
ようやく空港ターミナルへ直結したことになります。
さらに2010年、
国際線ターミナルの開業に合わせ、
京急・東京モノレール双方に新駅が設けられました。
■そして今、JRが羽田を目指す
現在、
今度はJR東日本が「羽田空港アクセス線」の建設を進めています。
東京―羽田空港を約18分で結ぶ計画で、
2031年度の開業が予定されています。
振り返ると、
最初は、鉄道の沿線に、空港ができた。
ところが戦後は、拡張を続ける空港を、鉄道が追いかける側となった。
穴守線が後退し、モノレールが乗り入れ、
空港が沖合へ移れば再び線路を延ばし、
京急も約1世紀をかけてターミナルへ到達。そして次は、JRが羽田を目指す。
航空機の大型化、旅客数の増加、そして国際化。
羽田空港が姿を変えるたび、
その傍らでは鉄道もまた、
100年以上にわたって、形を変え続けてきたのです。
(Mr.DIMER編集長)


