【鉄道会社名鑑】<地方鉄道Vol.2>島原鉄道

【鉄道会社名鑑】<地方鉄道Vol.2>島原鉄道

編集長

"鉄道会社名鑑"連載、
第2回は長崎県の"島原鉄道"。
通称、「島鉄(しまてつ)」です。

1908年(明治41年)5月5日設立。
1911年6月20日、
本諫早~愛野村間の開業を以て、
島原半島に鉄路を通しました。

現在の路線は、
諫早~島原港間43.2km、24駅。
このほかバス事業、
そして口之津~鬼池間の
フェリーも手掛けています。

■社名変わらぬ、明治の私鉄
明治期に発足した日本の私鉄のうち、
創立以来、
社名を一度も変えずに存続している会社は、
わずか3社。

東武鉄道、近江鉄道。
そして、この島原鉄道。

118年、「島原鉄道株式会社」を
守り続けています。

■重要文化財となった1号機
島原鉄道線の開業にあっては、
鉄道院より譲り受けた150形蒸気機関車が活躍しました。

当機関車の出自は言わずもがな。

1871年、英バルカン・ファウンドリー製。
明治5年(1872年)、
新橋~横浜間を走った日本で最初の鉄道「1号機関車」そのもの。

島鉄でも「1号機関車」と呼ばれました。

1930年、保存のため鉄道省へ返還。
現在は埼玉県の鉄道博物館にて、
鉄道記念物・重要文化財として
その姿を留めています。

■「おどみゃ島鉄」
同社を語る上で外せぬ人物が、
元常務取締役の宮崎康平氏。

『まぼろしの邪馬台国』の著者であり、
『島原の子守唄』の作曲者。

失明しながら経営に携わったその半生は、
城山三郎『盲人重役』にも描かれました。

島鉄の全車両に記された
「おどみゃ島鉄」の文字。

これは子守唄の一節にちなむ島原方言で、
「私は島鉄」の意。

■力強く生き残る島原鉄道
1943年には口之津鉄道を吸収合併し、
諫早~加津佐間78.5kmまで
路線を延ばした島鉄。

ところが、
1991年6月の雲仙普賢岳の噴火災害により、
島原外港~深江間が長期不通に。
運行再開は1997年4月1日でした。

2008年4月1日には
島原外港~加津佐間35.3kmを廃止。
鉄路は43.2kmまで縮みました。

2018年には長崎自動車の傘下へ。

人口減少、輸送人員の減少にあえぐ島原鉄道。
しかしながら、
2026年3月期決算は、
経常黒字を達成。

本業以外での収益増加や、
親会社長崎バスグループとの燃料共同購入などの
スケールメリットが業績に寄与した形です。

118年目の島鉄は、
静かに、着実に、
その歩を進めています。

(Mr.DIMER編集長)

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