【去り行く211系フェイス Vol.4】JRになって製造された211系たち

【去り行く211系フェイス Vol.4】JRになって製造された211系たち

編集長

直流近郊形電車である
211系が登場したのは、
国鉄最末期の1985年。

113系、115系など、
長らく国鉄の近郊輸送を担ってきた車両たちに代わる
次世代の近郊型電車として開発され、
1986年から営業運転を開始しました。

登場からほど無い、
翌1987年4月、
国鉄は分割民営化。

しかし211系の歴史は、
ここからさらに続いてゆくこととなります。

JRとなってからも製造は続けられ、
しかもJR東日本、JR東海、JR西日本という
3社それぞれに、
三社三様の装いで211系が誕生しました。

さて本回は、
JRになって製造された211系たちのおはなし。

■JR東日本

国鉄から大量の211系を引き継いだJR東日本では、
民営化後も引き続き増備が行われました。

東海道本線向けの2000番台、
東北本線・高崎線向けの3000番台などが増備され、
国鉄時代から続く211系の陣容をさらに拡大。

そして1989年には、
211系の歴史において大きな存在となる
2階建てグリーン車、
サロ212形・サロ213形も登場します。

現在では首都圏の普通列車で
すっかりお馴染みとなった
「2階建てグリーン車」の系譜。

その初期を担った車両のひとつも、
JRになってから誕生した211系でした。

■JR東海

JR東海が国鉄から継承した211系は、
名古屋地区に配置されていた0番台8両のみ。

しかし1988年、
同社独自の211系として5000番台が登場します。

基本的な姿こそ211系そのものですが、
車内はロングシートとなり、
冷房装置をはじめ各部の仕様も変更。

さらに2両編成の6000番台なども加わり、
中京圏から静岡地区まで、
JR東海の普通列車を代表する存在へと成長しました。

「国鉄から受け継いだ211系」というより、
JR東海が自社の輸送事情に合わせて育てた211系。

同じ211系でありながら、
その性格はかなり異なるものとなりました。

■JR西日本

そして、
もっとも異色なのがJR西日本。

一般形の211系を国鉄から継承しなかった同社は、
1988年、
なんと新たに211系を製造しています。

それが、
瀬戸大橋線開業に合わせて登場した
「スーパーサルーンゆめじ」。

3両編成のうち、
クモロ211-1とモロ210-1の2両が211系。

残るクロ212-1001は213系という、
211系と213系による混成編成でした。

一般的な211系とは似ても似つかぬ
ハイデッカー構造のパノラマ車ながら、
れっきとした211系。

JR西日本に在籍した211系は、
このわずか2両だけでした。

国鉄末期に生まれた211系。

しかし、
その完成形がすべて国鉄時代に出揃っていたわけではありません。

JR東日本では、
国鉄時代の設計を継承しながら増備され、

JR東海では、
自社仕様へと大きく発展し、

JR西日本では、
わずか2両ながら全く異なる姿の211系まで誕生しました。

そして1991年、
211系の新製は終了。

国鉄が生み、
JR各社がそれぞれの路線需要に合わせて育てた211系。

その歩みを追ってみると、
この車両がまさに
「国鉄からJRへ」という時代の境目に生まれた形式であったことが、
よく分かります。

(Mr.DIMER編集長)

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