【国鉄型魔改造列車特集Vol.4】14系・スーパーエクスプレスレインボー

【国鉄型魔改造列車特集Vol.4】14系・スーパーエクスプレスレインボー

マイミー

国鉄最後の春に生まれた、
真紅の欧風客車今回取り上げるのは、
国鉄分割民営化直前の1987年3月に登場した、14系700番台「スーパーエクスプレスレインボー」です。

当時の国鉄では、
余剰となった12系・14系客車などを改造し、団体旅行向けのジョイフルトレインを各地で誕生させていました。
東京北鉄道管理局でも、従来のお座敷列車とは異なる若者層を意識した欧風客車を企画。
そこで種車に選ばれたのが14系座席客車でした。

改造は大宮工場と東急車輛で行われ、
営業運転開始は1987年3月20日。

国鉄が消滅する、わずか11日前のことでした。

編成は7両。
スロフ14 705
オロ14 714
オロ14 713
オロ12 715
オロ14 712
オロ14 711
スロフ14 706
ここで面白いのが4号車です。

イベントカーのオロ12 715だけは14系ではなく、
12系のオハ12 371から改造されました。

つまりレインボーは、14系6両の中央に12系1両を組み込んだ混成編成だったのです。
しかも改造後の形式を見ると、すべて「ロ」。
普通車だったオハ14・オハ12・スハフ14から改造されながら、完成後は7両すべてがグリーン車扱いという、かなり贅沢な編成になりました。

両端のスロフ14 705・706は、スハフ14 55・56が種車。
車端部を大幅に作り替え、大型の曲面ガラスを備えた展望室を設置した「パノラマグリーンカー」とされました。
中間のオロ14 711・714はグリーンカー。

オロ14 712・713には6人用コンパートメントを設け、
グループ客が個室感覚で利用できる構造としました。
そして中央のオロ12 715はイベントカー。

ステージなどを備え、移動中の車内そのものを団体旅行の宴会や催しの会場として使えるようにしていました。
展望席、一般座席、個室、イベントスペース。

単に14系の内装を豪華にしたのではなく、7両それぞれに異なる役割を持たせたことこそ、レインボーの改造の面白さです。

外観も原形の14系から大きく変化。
パールグレーとチェリーレッドを基調とし、中央のイベントカーには、

「SUPER EXPRESS RAINBOW」

の巨大なレタリングが描かれました。
さらに国鉄は客車だけでは終わりません。

牽引を担当するEF65 1019とEF81 95まで、
客車に合わせた専用塗装へ変更。
側面には巨大な白文字で「EF65」「EF81」と形式名を入れ、
機関車と客車を一体のデザインとして見せました。

後にEF65 1019が1998年に廃車となると、
EF65 1118がその役目を継承。

EF81 95とともに「レインボー塗装機」「虹釜」として鉄道ファンにも強い印象を残します。
ただし、これらの機関車はレインボー専属ではありません。

EF81 95が寝台特急「北斗星」や「カシオペア」を牽引するなど、他列車の先頭に立つこともありました。

民営化後はJR東日本へ継承され、
尾久客車区を拠点に活躍。

団体列車だけでなく、「レインボー会津路」や「シュプールレインボー信越」などの多客臨にも使用され、運用によっては北海道から九州まで足を延ばしました。

さらに1987年から1990年4月までは、
車内サービスを担当する「ミスレインボー」も乗務。

車両だけでなく、
接客まで含めて新しい団体旅行を演出していたのです。

しかし時代は、機関車牽引の客車型ジョイフルトレインから、
電車・気動車へと移っていきます。

レインボーは2000年3月31日に営業運転を終了。

翌2001年7月、7両すべてが廃車となりました。
14系を展望車や個室車へ作り替え、
12系からイベントカーを仕立て、
最後は機関車まで専用色に染める。

「スーパーエクスプレスレインボー」

それは国鉄末期の改造技術と、
団体旅行へのアイデアを7両に詰め込んだ、

まさに「国鉄型魔改造」と言えるのではないでしょうか。

(マイミー)

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