【憧れのブルトレ Vol.4】グレードアップあさかぜ、金帯車の登場(1986年)
編集長共有
特集シリーズを増やしていくうちに期間の空いてしまった、
【憧れのブルトレ】シリーズ。
【特集、去り行く東海顔】と並行してお届けできればと思います。
<白帯、銀(ステンレス)帯、そして金帯へ。ブルトレの転換期>
ブルートレインの始祖にして名門、「あさかぜ」号は、1956年に登場。
現在までに"ブルートレイン"として広く親しまれることになる姿になったのは、
1958年のこと。
当時最新鋭の20系寝台客車を用いた列車は、「走るホテル」との異名を持つほど、
画期的で先鋭的な長距離寝台特急として、その地位を不動のものとしました。
山陽新幹線全通(1975年8月)以降は、
本日のお題である、20系の後継車にしてブルートレイン車両の決定版とも言える
"24系25形客車"が充てられるなど、ブルートレイン進化の先頭を走る存在でもありました。
■金帯24系の登場
新幹線開業、高速道路網の未発達、航空機の利用が一般的でなかった時代において
"都市間長距離輸送"と言うブルートレインの担う役割は大きく、
ダイヤが存在することそのものに利用価値が存在しましたが、
時代の進化によって、ブルートレインと競合する他の交通網が発達してきたことに対しては、
ブルートレインそのものの在り方を見直していく契機となります。
また、当時最新だった24系25形も、導入から10余年が経過していることもあり、
時代の変化、利用客のニーズに適合したアコモデーション改善が必要となります。
■金帯の24系とはどんな車両だったか
"あさかぜ"において、金帯化されたのは1・4号。
1986年11月に登場しています。
「グレードアップあさかぜ」の別名で通称されるのは、
ただ単に外見が金帯化したこと、に対してではなく、
国鉄初の意欲的な取り組みによるものです。
特筆されるべきは、
初の2人用B個室寝台「デュエット」の誕生。(オハネ25形100番台→スハネ25形700番台へ改造)
シャワールームの設置、
ソファと丸テーブルを配したミニロビーなどの新要素は、
"寝台列車の個室化"に先陣を切った取り組みでした。
また、あさかぜより先、「富士」号に導入されていた、
4人用B個室寝台「カルテット」や
リニューアルした食堂車を繋げ、堂々たる"14両編成(電源車含まない)"で活躍しました。
編集長的視点で言えば、
20系が「走るホテル」ならば、
24系金帯編成は、
「走る豪華ホテル」、「走るグランドホテル」と言う印象です。
20系ブルートレイン登場以来の大変革ともいえる、24系金帯グレードアップあさかぜ。
流線形デザインが特徴的なEF66形電気機関車にけん引され、
東海道・山陽路を疾走する、豪華24系25形金帯編成の姿は、
まさに"20系殿様あさかぜ"を彷彿とさせましたが、
晩年は、
東京-博多間を5時間で結ぶ新幹線"のぞみ"号の登場により、
その役割を事実上失い、利用客の減少もあり、1994年12月3日のダイヤ改正で廃止。
満を持して登場した金帯24系は、たったの7年ほどで役割を失ってしまいましたが、
寝台列車の個室化の先駆け、宿泊機能を備えた単なる移動手段を、
快適さと豪華さにより演出した"グレードアップあさかぜ"は、
その後に登場する
北斗星やトワイライトエクスプレス誕生への
エポックメイキング的存在として
歴史に名を刻んでいます。