【頑丈すぎるのも玉に瑕?】ステンレス車の弱点

【頑丈すぎるのも玉に瑕?】ステンレス車の弱点

編集長

いつの時代か、と
ツッコミを受けそうですが、
遡れば大元は木造、
そして、
一時代を築いた鋼製車を経て(少数派ですがアルミ製もあり)
大多数の鉄道車両に採用されている素材がステンレスです。

■鋼製の強みと弱み
鉄に微量の炭素を混ぜ合わせた合金である「鋼(はがね)」を用いて作られたのが鋼製車。
純粋な鉄と比べ、強度、耐久性、加工性に優れ、

採用されている国鉄型車両で言えば、
そのほとんどが該当。

国鉄に限らず、私鉄各社においても広く採用されてきました。

それだけ鉄道車体の素材として支持されてきたのには、上述の通り、鋼の耐久性と加工の自在性が優位に働いたと申せましょう。

一方で弱点もあり、無塗装(無保護)のままだと、錆が発生すると言う点から、塗装による保護は必須です。

色褪せや塗膜の劣化、また風雨、雪、潮風などによる腐食から塗装が浮き、常に塗り直しをしなければならず、一定の手入れが必要。

ただ、その塗装をすると言う難点すら、
乗客目線からすると、誤乗防止や、娯楽性の面からだと、見て色彩を楽しめる、というような五感(視覚)を刺激してくれる利点にも変えられようと思います。

■ステンレスは強くて錆びない
国鉄からJRに変わる前後頃には、205系、211系など、第2世代の新性能電車群、気動車ではキハ54、キハ185系などの車体にステンレス素材が採用され始めます。

製造コストこそ、普通鋼の2~4倍ほどと高価ですが、
高強度かつ、無塗装でも耐錆性能を有していることから、
塗装工程の簡略が可能となり、メンテナンス性を向上させました。

誤乗防止や視認性の観点から、ステッカーによるストライプなどで、塗装の代替とされています。

■強過ぎるのも玉に瑕
前置きが長くなりましたが、
お題は、
"頑丈過ぎるのも玉に瑕?ステンレス車体の弱点"

錆びない、塗装不要、そして頑丈。

三拍子揃った素材の弱点とは何か。

それは、
頑丈過ぎる故に、
加工がしにくいと言うこと。

読者の皆様はご存知の通り、ステンレスを採用した車両の先頭部分は、ステンレスとは異なる素材で成形されています。

普通鋼や、強化プラスチック(FRP)などが採用されており、
ステンレスが不得意な曲面造形の弱点をカバーしています。

加工のしにくさ
が弱点といったものの、他の素材との組み合わせにより完成させられるわけですからさほどの課題とはならないものの、
ステンレス車両が広く普及して40年前後、
改造、他社譲渡による車番書き換えなどが発生している昨今、
改造跡や、書き換えの痕跡が消えない。
と言う点も弱点として挙がってくるのではないかと思います。
最もそれは見た目という点だけであり、機能性や役目に大きな影響を与えることはなさそうですが…

ただし、一点。

大きな課題になるなと感じたのは、
事故復帰の観点。

踏切事故などを起こし、キズや凹み、歪みの生じてしまったステンレス車体の修復はなかなかに厄介です。

本来の姿に修正するも、
かなりの力技が必要ですし、
表面を均すための工作すらも表面に傷がついたりと、
普通鋼のように、切って、貼って、叩いて、均して塗って。

ができない、と言うことです。

経年と共に、事故を経験する確率は上がっていく、
そういう中でここ最近、事故で傷を負ったステンレス車を見ると、
傷跡がくっきり残ってしまっているため、痛々しく感じているところです。

【頑丈すぎるのも玉に瑕?】ステンレス車の弱点

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