【絶景ローカル線】東北の秘境を駆ける"米坂線"

【絶景ローカル線】東北の秘境を駆ける"米坂線"

マイミー

「この景色が、もう一度列車の窓から見られる日を。」

山形県・米沢駅と新潟県・坂町駅を結ぶJR米坂線。

全長90.7kmの非電化ローカル線ですが、その存在は決して”ローカル”という言葉だけでは語れません。
米沢盆地を抜け、豪雪地帯を越え、荒川渓谷に沿って走るその姿は、全国屈指の絶景路線として多くの鉄道ファンを魅了してきました。

特に小国~越後金丸間は、深い渓谷とエメラルドグリーンに輝く荒川を望む名区間。
春は新緑、夏は深緑、秋は燃えるような紅葉、冬は一面の銀世界。
四季折々の景色を映し出す車窓は、「乗ること自体が旅になる路線」と言われるほどです。

しかし、米坂線の本当の価値は、美しい景色だけではありません。

通学する高校生、病院へ向かう高齢者、地域で暮らす人々。
沿線住民にとっては、毎日の暮らしを支える大切な交通機関であり、さらに奥羽本線と羽越本線を結ぶ横方向の鉄道路線として、災害時には日本海側と内陸部をつなぐ重要な役割も担っています。

そんな米坂線を襲ったのが、2022年8月の記録的豪雨でした。

橋梁の流失、盛土の崩壊、線路の損傷……。

路線は甚大な被害を受け、現在も今泉~坂町間では列車が走ることができません。
「ローカル線だから仕方ない。」
そんな一言で片付けられる問題ではありません。

鉄道が一本なくなるということは、地域の暮らしや未来の選択肢が一つ失われるということでもあります。

もちろん復旧には莫大な費用がかかります。
JR東日本単独での復旧は容易ではなく、第三セクターへの移管なのか、それともバス転換なのか——。

人口減少が進む今、簡単に答えを出せる問題ではありません。
それでも、この路線には代替できない価値があると私は思います。

「美しい景色だけではない。」

人と人、地域と地域をつなぎ続けてきた”命綱”としての価値です。

いつの日か再び、キハ110系やGV-E400系が荒川渓谷にエンジン音を響かせながら走る姿を見られることを願わずにはいられません。
そして個人的には、新潟と米沢を結ぶGV-E400系の快速「べにばな」が、再び荒川の渓谷を駆け抜ける日が来ることを夢見ています。
ローカル線とは、単なる移動手段ではありません。

そこには地域の歴史があり、人々の暮らしがあり、未来へつないでいきたい風景があるのではないかと思います。

(マイミー)

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