Mr.DIMER Journal
【国鉄民営化をしなかったら?回避できたなら?】
マイミーです。 前回に引き続き「もしも国鉄分割民営化しなかったら?」を、 私なりにシナリオを妄想してみました。 当時あのまま国鉄分割民営化を行わず、 国鉄がそのまま存続していた場合、 結論としては「短期的には延命できても、中長期的には別の形で大きな破綻か、より強制的な改革に追い込まれていた可能性が高い」のではないかと。 当時の国鉄はすでに巨額の長期債務と深刻な労使対立を抱え、運賃改定や人員整理、赤字路線の廃止といった経営判断も政治的制約で自由に行えない状態にあった為に、 このまま民営化をせずに維持した場合、まず起こるのは赤字の拡大と国費による補填の常態化だったと考えます。 結果として、財政負担の増大が社会問題化し、いずれは国主導で運賃の大幅値上げや路線整理が進められることになったと容易に想像できます。 一方で、現場の構造が大きく変わらないままであれば、生産性の改善は進まず、輸送サービスの質も徐々に低下していたでしょう。 特に都市部では、私鉄との競争において劣勢になり、 利用者の流出が進む一方、 地方では路線維持のためのコストがさらに重くのしかかり、 結果として全国一体の巨大組織であり続けること自体が、 経営の足かせとなり、 「どこも抜本的に良くならない状態」 が続いた可能性が高いと考えます。 さらに長い目で見れば、 財政悪化と組織硬直化が限界に達した段階で、 分割民営化とは別の形、 たとえば上下分離や地域別の公社化といった制度改革が、 より強い外圧のもとで実施されていた可能性も考えられます。 その場合は、準備不足のまま急激な改革が行われ、現在よりも混乱が大きくなっていたリスクも否定できません。 したがって、民営化を行わなかった世界では 、鉄道が公共インフラとして維持される一方で、 非効率と財政負担の問題が長期化し、 最終的には別の形での大改革を避けられなかったと見るのが妥当だと思います。 言い換えれば、 1987年の改革は最良ではなかったにせよ、「あの時点で一度リセットしなければ持たなかった」という意味では必然だったと言わざるを得ません。 国鉄分割民営化を回避できたかを検証すると、...
【国鉄民営化をしなかったら?回避できたなら?】
マイミーです。 前回に引き続き「もしも国鉄分割民営化しなかったら?」を、 私なりにシナリオを妄想してみました。 当時あのまま国鉄分割民営化を行わず、 国鉄がそのまま存続していた場合、 結論としては「短期的には延命できても、中長期的には別の形で大きな破綻か、より強制的な改革に追い込まれていた可能性が高い」のではないかと。 当時の国鉄はすでに巨額の長期債務と深刻な労使対立を抱え、運賃改定や人員整理、赤字路線の廃止といった経営判断も政治的制約で自由に行えない状態にあった為に、 このまま民営化をせずに維持した場合、まず起こるのは赤字の拡大と国費による補填の常態化だったと考えます。 結果として、財政負担の増大が社会問題化し、いずれは国主導で運賃の大幅値上げや路線整理が進められることになったと容易に想像できます。 一方で、現場の構造が大きく変わらないままであれば、生産性の改善は進まず、輸送サービスの質も徐々に低下していたでしょう。 特に都市部では、私鉄との競争において劣勢になり、 利用者の流出が進む一方、 地方では路線維持のためのコストがさらに重くのしかかり、 結果として全国一体の巨大組織であり続けること自体が、 経営の足かせとなり、 「どこも抜本的に良くならない状態」 が続いた可能性が高いと考えます。 さらに長い目で見れば、 財政悪化と組織硬直化が限界に達した段階で、 分割民営化とは別の形、 たとえば上下分離や地域別の公社化といった制度改革が、 より強い外圧のもとで実施されていた可能性も考えられます。 その場合は、準備不足のまま急激な改革が行われ、現在よりも混乱が大きくなっていたリスクも否定できません。 したがって、民営化を行わなかった世界では 、鉄道が公共インフラとして維持される一方で、 非効率と財政負担の問題が長期化し、 最終的には別の形での大改革を避けられなかったと見るのが妥当だと思います。 言い換えれば、 1987年の改革は最良ではなかったにせよ、「あの時点で一度リセットしなければ持たなかった」という意味では必然だったと言わざるを得ません。 国鉄分割民営化を回避できたかを検証すると、...
【あなたは何派?】菱形・下枠交差・シングルアーム…パンタグラフの話
鉄道車両の中でも、「電車」に区分されるのは、 文字通り"電気で動く車"という意味で、 「架線から電気を集電しモーターを回して動かす」、と言うことになるわけですが、 その架線から電気を集電する装置、それが"パンタグラフ"です。 最も、架線から集電するだけが電車、と言うことに限らず、 地下鉄線などにおいて、 架線柱や架線を張り巡らせるスペースを省略し、 建設コストを抑えるために「第三軌条」方式で電化されている路線もあります。 これらの集電装置は「集電靴」。 "しゅうでんぐつ"ではありません、 "しゅうでんか"と読みます。 さて、本日のお題は、 一般的な電車において"見た目"を大きく左右する、「パンタグラフ」の形状について。 皆様のお好みをお聞かせ下さい。 ■菱形パンタグラフ すでにシングルアームパンタが全盛の現在にあっては、 "古い車両に取り付けられている"というイメージが強くなりつつありますが、 最もポピュラーな形態のパンタグラフではないでしょうか。 国鉄型、私鉄車においても、広く普及した形態です。 菱形の文字通り、このような形"◇"をしています。 ■下枠交差形 0系新幹線電車で量産採用されました。 菱形"◇"でありつつ、◇の下部分が交差する形となり、パンタグラフの持つべき柔軟性(上下)を 保ちつつ、小型・軽量化を狙ったものです。 軽量化は、架線への追従性(離線しにくい)に貢献しました。 私鉄車両に多く採用された印象です。 ■シングルアーム 真横から見ると「く」の字に見えます。 最もシンプルで、1990年代以降に普及し始めました。 現在のJR・私鉄問わず、新型車両には、このシングルアームパンタグラフが採用されています。...
【あなたは何派?】菱形・下枠交差・シングルアーム…パンタグラフの話
鉄道車両の中でも、「電車」に区分されるのは、 文字通り"電気で動く車"という意味で、 「架線から電気を集電しモーターを回して動かす」、と言うことになるわけですが、 その架線から電気を集電する装置、それが"パンタグラフ"です。 最も、架線から集電するだけが電車、と言うことに限らず、 地下鉄線などにおいて、 架線柱や架線を張り巡らせるスペースを省略し、 建設コストを抑えるために「第三軌条」方式で電化されている路線もあります。 これらの集電装置は「集電靴」。 "しゅうでんぐつ"ではありません、 "しゅうでんか"と読みます。 さて、本日のお題は、 一般的な電車において"見た目"を大きく左右する、「パンタグラフ」の形状について。 皆様のお好みをお聞かせ下さい。 ■菱形パンタグラフ すでにシングルアームパンタが全盛の現在にあっては、 "古い車両に取り付けられている"というイメージが強くなりつつありますが、 最もポピュラーな形態のパンタグラフではないでしょうか。 国鉄型、私鉄車においても、広く普及した形態です。 菱形の文字通り、このような形"◇"をしています。 ■下枠交差形 0系新幹線電車で量産採用されました。 菱形"◇"でありつつ、◇の下部分が交差する形となり、パンタグラフの持つべき柔軟性(上下)を 保ちつつ、小型・軽量化を狙ったものです。 軽量化は、架線への追従性(離線しにくい)に貢献しました。 私鉄車両に多く採用された印象です。 ■シングルアーム 真横から見ると「く」の字に見えます。 最もシンプルで、1990年代以降に普及し始めました。 現在のJR・私鉄問わず、新型車両には、このシングルアームパンタグラフが採用されています。...
【国鉄分割民営化と民鉄の収益優先構造】
国鉄分割民営化を阻止したかった職員。 国鉄分割民営化を断行したかった国。 政治的な思惑の中で当時の現業職員はどう考えていたのか。 いまの民鉄の安全意識とは。 収益優先意識構造を 門サキ氏とマイミー2人で徹底的に斬ります。 門サキ氏: 私は分割民営化に関しては政治的な思惑によるものが最大の要因だったと思っています。 赤字の原因を明確にせず、すべてを放漫経営によるものと世論操作し、余剰人員自体国策によるものであり自然減の時期でもあったにも関わらずそれを隠して現場の責任にしようとしたのは許せないことです。 モータリゼーションの転換は、これも国がそれぞれの交通機関の特性を生かした政策を立案していれば最適化できたのではないでしょうか。 公社だったころは他の事業を行うことができませんでしたが、これも法改正でなんとでもできる問題です。 電電公社は2分割、専売公社は単純民営化、国鉄は7分割となりましたが、国鉄を分割してしまったことで利用者の利便性を低下させてしまったことや各社の格差を生みサービスレベルを低下させてしまったことは否めない事実だと思います。 安全よりも収益優先の体質になってしまったことは民営化による弊害の最たるものではないでしょうか。 マイミー: 当時を生きる門サキさんの前で私が意見を述べるのはいささか憚られるものがありますが、 今も尚残る色濃い鉄道業界の中の矛盾。 私自身が現業職時代から思っていた事。 先ず第一に安全軽視と言わざるを得ない経営体質。 安全綱領とはなんなのか。 毎年各社が発表する安全報告書とは何の為にあるのか。 どの会社も同じとは言いませんが、 普段一定ラインの安全は担保しているのは当然ですが、 見て見ぬふりしてる所が多々あるのが実情です。 安全面投資や、管理の話はさほど出てこなくても、 営業利益◯◯%などの話は毎日共有させる。 その名の通り収益優先意識です。 収益が落ちたら、その改善施策を安全担当課長が担当する。 そもそもその構図もおかしい話ですが。 (当時の私のいた会社の話です) もちろん民間企業なので収益を求めるのは当然ですが、...
【国鉄分割民営化と民鉄の収益優先構造】
国鉄分割民営化を阻止したかった職員。 国鉄分割民営化を断行したかった国。 政治的な思惑の中で当時の現業職員はどう考えていたのか。 いまの民鉄の安全意識とは。 収益優先意識構造を 門サキ氏とマイミー2人で徹底的に斬ります。 門サキ氏: 私は分割民営化に関しては政治的な思惑によるものが最大の要因だったと思っています。 赤字の原因を明確にせず、すべてを放漫経営によるものと世論操作し、余剰人員自体国策によるものであり自然減の時期でもあったにも関わらずそれを隠して現場の責任にしようとしたのは許せないことです。 モータリゼーションの転換は、これも国がそれぞれの交通機関の特性を生かした政策を立案していれば最適化できたのではないでしょうか。 公社だったころは他の事業を行うことができませんでしたが、これも法改正でなんとでもできる問題です。 電電公社は2分割、専売公社は単純民営化、国鉄は7分割となりましたが、国鉄を分割してしまったことで利用者の利便性を低下させてしまったことや各社の格差を生みサービスレベルを低下させてしまったことは否めない事実だと思います。 安全よりも収益優先の体質になってしまったことは民営化による弊害の最たるものではないでしょうか。 マイミー: 当時を生きる門サキさんの前で私が意見を述べるのはいささか憚られるものがありますが、 今も尚残る色濃い鉄道業界の中の矛盾。 私自身が現業職時代から思っていた事。 先ず第一に安全軽視と言わざるを得ない経営体質。 安全綱領とはなんなのか。 毎年各社が発表する安全報告書とは何の為にあるのか。 どの会社も同じとは言いませんが、 普段一定ラインの安全は担保しているのは当然ですが、 見て見ぬふりしてる所が多々あるのが実情です。 安全面投資や、管理の話はさほど出てこなくても、 営業利益◯◯%などの話は毎日共有させる。 その名の通り収益優先意識です。 収益が落ちたら、その改善施策を安全担当課長が担当する。 そもそもその構図もおかしい話ですが。 (当時の私のいた会社の話です) もちろん民間企業なので収益を求めるのは当然ですが、...