Mr.DIMER Journal

【特集、去り行く東海顔 vol.17】3代目"修学旅行用電車"167系

【特集、去り行く東海顔 vol.17】3代目"修学旅行用電車"167系

"東海顔の代表格"と言えば、 113系や115系が思い浮かびますが、 これらの登場した1963年からおよそ2年後となる 1965年、 "修学旅行用"として153系をベースとして誕生した 155系・159系に続き、 新たに"北関東地区向け"に165系をベースとして開発されたのが 167系"修学旅行用電車"です。 その用途に付き、 乗降頻度が少なくなることから 客用扉幅を狭め、客席に脱着可能の大型折り畳みテーブルを装備しつつも、 165系の座席と同様に2+2のボックスシートを装備したのは、 この車両が"修学旅行用途"のみならず、 "波動輸送"に用いる将来性を含ませたことによります。 167系が登場した1965年同年には、 関東~京阪神増発用に、 翌1966年には山陽地区向けに増備。 修学旅行用電車よろしく、 ライトスカーレットとレモンイエローの2色による塗分けでしたが、 1979年以降は、 従来の湘南色などに塗り改められました。 製造両数は、 合計52両と少数派になりましたが、 波動輸送や、 定期急行「ごてんば」への抜擢、 晩年は団体用列車に改造されるなど、 多彩な運用で人気を博しました。

【特集、去り行く東海顔 vol.17】3代目"修学旅行用電車"167系

"東海顔の代表格"と言えば、 113系や115系が思い浮かびますが、 これらの登場した1963年からおよそ2年後となる 1965年、 "修学旅行用"として153系をベースとして誕生した 155系・159系に続き、 新たに"北関東地区向け"に165系をベースとして開発されたのが 167系"修学旅行用電車"です。 その用途に付き、 乗降頻度が少なくなることから 客用扉幅を狭め、客席に脱着可能の大型折り畳みテーブルを装備しつつも、 165系の座席と同様に2+2のボックスシートを装備したのは、 この車両が"修学旅行用途"のみならず、 "波動輸送"に用いる将来性を含ませたことによります。 167系が登場した1965年同年には、 関東~京阪神増発用に、 翌1966年には山陽地区向けに増備。 修学旅行用電車よろしく、 ライトスカーレットとレモンイエローの2色による塗分けでしたが、 1979年以降は、 従来の湘南色などに塗り改められました。 製造両数は、 合計52両と少数派になりましたが、 波動輸送や、 定期急行「ごてんば」への抜擢、 晩年は団体用列車に改造されるなど、 多彩な運用で人気を博しました。

【特集、去り行く東海顔 vol.16】山登りの名人115系

【特集、去り行く東海顔 vol.16】山登りの名人115系

113系と登場年次はほぼ変わらず、 ましてや製造両数も1,921両と、 113系のそれ(3,000両弱)と比較して3分の2の勢力であったにも関わらず、 2026年現在の残存数で言うと 115系の方が多い。 それは、新車代替サイクルの早い首都圏を活躍の主軸としていた113系とは対照的に 地方、山岳路線を中心として長らく運用されてきた同車の立ち位置によるものではないかと推察します。 1963年登場。 113系の後継車、抑速ブレーキ搭載版と言われがちですが、 正しくは111系の出力強化版にして、抑速ブレーキ搭載、 かくして"山登りの名人"。 山岳路線に必要な 抑速ブレーキとノッチ戻し、 更には寒冷地域へ配属されたグループは、雪害対策車も登場するなど 細かい番台分けが存在。 極めつけは、これを同等の115系として扱ってよいのか、 広島(現在は山口地区)地区向けの3000番台は、 2ドア、セミクロスシート装備で117系に負けずとも劣らぬ、ガラパゴス化した個体もあり、 バリエーションが豊富です。 数は着実に減らしつつありますが、 少なくとも岡山・山口地区においては、 未だ地域輸送を支える大切な存在でもあります。 (※私鉄線では、しなの鉄道)

【特集、去り行く東海顔 vol.16】山登りの名人115系

113系と登場年次はほぼ変わらず、 ましてや製造両数も1,921両と、 113系のそれ(3,000両弱)と比較して3分の2の勢力であったにも関わらず、 2026年現在の残存数で言うと 115系の方が多い。 それは、新車代替サイクルの早い首都圏を活躍の主軸としていた113系とは対照的に 地方、山岳路線を中心として長らく運用されてきた同車の立ち位置によるものではないかと推察します。 1963年登場。 113系の後継車、抑速ブレーキ搭載版と言われがちですが、 正しくは111系の出力強化版にして、抑速ブレーキ搭載、 かくして"山登りの名人"。 山岳路線に必要な 抑速ブレーキとノッチ戻し、 更には寒冷地域へ配属されたグループは、雪害対策車も登場するなど 細かい番台分けが存在。 極めつけは、これを同等の115系として扱ってよいのか、 広島(現在は山口地区)地区向けの3000番台は、 2ドア、セミクロスシート装備で117系に負けずとも劣らぬ、ガラパゴス化した個体もあり、 バリエーションが豊富です。 数は着実に減らしつつありますが、 少なくとも岡山・山口地区においては、 未だ地域輸送を支える大切な存在でもあります。 (※私鉄線では、しなの鉄道)

【特集、去り行く東海顔 vol.15】湘南色の"決定版"?113系

【特集、去り行く東海顔 vol.15】湘南色の"決定版"?113系

新性能電車群の一つとして製造された 国鉄近郊形電車は、 153系由来の東海形をベースに作られた111系が その始まりにして基本形となったわけですが、 その出力増強版として、 およそ2,900両が製造された113系はその後、 昭和、平成、そしてこんにちの令和にかけて活躍し続けており、 まさに"国鉄の生き証人"と申せましょう。 ■湘南色=113系? "湘南色"。 と言えば、歴代の名車たちが纏った国鉄の代表色 でありつつも、 正面、側面共に"最も東海形・東海顔に最適化された塗り分け"となったのは、 近郊形の111系を始めとする113系/115系ではないか、と。 (編集長の独断と偏見ですが) それは、 80系以降の"それまでの湘南色"において、 80系の塗り分けを横展開したような形で、 また、 その80系ともまた異なる車両であることの見分けとして、 153系や165系では、塗分けを変化させながら、進化を遂げてきました。 111系からは、おでこに緑色が回り込んだこと、 貫通扉はオレンジ一色としつつも"緑色"は正面のV字塗りで、 両色が最もバランスよく配されていると言う印象です。 111(113)系に与えられた、 "正面のV時塗り"は、 金太郎塗りともまた異なり111・113系を象徴する塗り分けと認知され、 製造両数の多さから遭遇する確率も高かったことを鑑みるに、 まさに湘南色の"筆頭格"と言えるのではないか、という考えです。 (※ただし、111・113系の塗分けを金太郎塗りとして一括りで解説する場面もあり)...

【特集、去り行く東海顔 vol.15】湘南色の"決定版"?113系

新性能電車群の一つとして製造された 国鉄近郊形電車は、 153系由来の東海形をベースに作られた111系が その始まりにして基本形となったわけですが、 その出力増強版として、 およそ2,900両が製造された113系はその後、 昭和、平成、そしてこんにちの令和にかけて活躍し続けており、 まさに"国鉄の生き証人"と申せましょう。 ■湘南色=113系? "湘南色"。 と言えば、歴代の名車たちが纏った国鉄の代表色 でありつつも、 正面、側面共に"最も東海形・東海顔に最適化された塗り分け"となったのは、 近郊形の111系を始めとする113系/115系ではないか、と。 (編集長の独断と偏見ですが) それは、 80系以降の"それまでの湘南色"において、 80系の塗り分けを横展開したような形で、 また、 その80系ともまた異なる車両であることの見分けとして、 153系や165系では、塗分けを変化させながら、進化を遂げてきました。 111系からは、おでこに緑色が回り込んだこと、 貫通扉はオレンジ一色としつつも"緑色"は正面のV字塗りで、 両色が最もバランスよく配されていると言う印象です。 111(113)系に与えられた、 "正面のV時塗り"は、 金太郎塗りともまた異なり111・113系を象徴する塗り分けと認知され、 製造両数の多さから遭遇する確率も高かったことを鑑みるに、 まさに湘南色の"筆頭格"と言えるのではないか、という考えです。 (※ただし、111・113系の塗分けを金太郎塗りとして一括りで解説する場面もあり)...

【特集、去り行く東海顔 vol.14】東海顔の"ザ・スター"。165系直流急行型電車。

【特集、去り行く東海顔 vol.14】東海顔の"ザ・スター"。165系直流急行型電車。

東海顔を持つ国鉄型車両は、 形式数にして27系列の一大ファミリーを構築しましたが、 この中でも特に注目を集め、スター的存在であったのは やはり、"165系直流急行型電車"ではないかと推察します。 東海顔を持つ家系は、 始祖153系から165系に至るまで、 155系から471系までの派生7車種を挟みますが、 本特集の165系において、 "直流急行形電車"たる直系の先代は153系にあたります。 153系の出力強化版である直流急行型・暖地・平坦線向け163系は 純粋な血統に見えますが、165系よりも"後(あと)"に登場。 しかも、付随車サロ7両のみの製造に終わり、事実上"幻の形式"と表現できます。 165系の万能さ、完成度から むやみに形式数(163系のこと)を増やす必要がないという判断に至った経緯を踏まえると、 東海形元祖直系(吉村家か!)の後継形式にして、 出力増強の決定版、かつ、 抑速ブレーキを搭載し、山岳路線にも対応できる万能形式として、 その後の"名門急行"に相次いで充当された歴史と実績は、 まさに東海顔の"ザ・スター"と申せましょう。 ■153系に足りないもの 国鉄における直流急行形電車の需要は、 地方への電化区間拡大と共に、山岳路線の走破性能を持たせる必要性に向かいます。 国鉄最初となる直流急行形電車153系は、 暖地・平坦線を主たる活躍の場としており、 出力100kWのMT46形では力不足。 基本出力の増強、 登りの加速性能(ノッチ戻し)、 下りにおける速度抑制(抑速ブレーキ)、 寒冷地対応性能を有した、 165系の開発へと進むことになります。...

【特集、去り行く東海顔 vol.14】東海顔の"ザ・スター"。165系直流急行型電車。

東海顔を持つ国鉄型車両は、 形式数にして27系列の一大ファミリーを構築しましたが、 この中でも特に注目を集め、スター的存在であったのは やはり、"165系直流急行型電車"ではないかと推察します。 東海顔を持つ家系は、 始祖153系から165系に至るまで、 155系から471系までの派生7車種を挟みますが、 本特集の165系において、 "直流急行形電車"たる直系の先代は153系にあたります。 153系の出力強化版である直流急行型・暖地・平坦線向け163系は 純粋な血統に見えますが、165系よりも"後(あと)"に登場。 しかも、付随車サロ7両のみの製造に終わり、事実上"幻の形式"と表現できます。 165系の万能さ、完成度から むやみに形式数(163系のこと)を増やす必要がないという判断に至った経緯を踏まえると、 東海形元祖直系(吉村家か!)の後継形式にして、 出力増強の決定版、かつ、 抑速ブレーキを搭載し、山岳路線にも対応できる万能形式として、 その後の"名門急行"に相次いで充当された歴史と実績は、 まさに東海顔の"ザ・スター"と申せましょう。 ■153系に足りないもの 国鉄における直流急行形電車の需要は、 地方への電化区間拡大と共に、山岳路線の走破性能を持たせる必要性に向かいます。 国鉄最初となる直流急行形電車153系は、 暖地・平坦線を主たる活躍の場としており、 出力100kWのMT46形では力不足。 基本出力の増強、 登りの加速性能(ノッチ戻し)、 下りにおける速度抑制(抑速ブレーキ)、 寒冷地対応性能を有した、 165系の開発へと進むことになります。...

【特集、去り行く東海顔 vol.13】やさしい顔・怒った顔"113系"

【特集、去り行く東海顔 vol.13】やさしい顔・怒った顔"113系"

"東海顔拡大期"に当たる、 修学旅行専用155系、159系、 交直両用近郊型電車401系登場の先、111系デビューを境に、 それまでの低運転台型から、高運転台型へ、 今日の東海顔完成系として漸く(ようやく)定着してきた頃、 新たな変化、形態差が現れるようになります。 ■シールドビーム車の登場と台頭 1963年の113系登場から程なく、 1972年頃、 大型の白熱灯を経て、より遠くを照らし視認性を向上させたシールドビームが誕生。 後にデカ目、と愛称される原形ライト車と比較すると、前照灯の大きさが全く異なり、表情が変化しました。 従来の白熱灯装備車もシールドビームによる視認性・整備性が高いことから、後に改造工事を施されることになります。 原形車とシールドビーム車では、タイフォンの位置も違うため、 新製当初からシールドビームであるか、 改造を経てのソレになったかどうかは一目で見分けが付く訳です。 ■踏切事故による前面強化 前照灯の形状変更は、外見変化に大きなインパクトを与えましたが、 この後に起きる事故を契機として更なる変化が生まれることとなります。 小見出しの通り、 1992年のこと。 JR東日本 成田線大菅踏切で発生した大型ダンプカーとの衝突事故により、運転士が死亡。 大惨事となってしまいました。 これを受けてJR東日本は、 鉄道踏切事故対策の強化を図る上で、 前面強化対策、 また、 車両同士が衝突した際、台枠を超えて先頭車が客室へと食い込まないよう溯上対策を行います。 前面強化対策は、 厚みのある鉄板で正面窓下を覆うように貼り付け。...

【特集、去り行く東海顔 vol.13】やさしい顔・怒った顔"113系"

"東海顔拡大期"に当たる、 修学旅行専用155系、159系、 交直両用近郊型電車401系登場の先、111系デビューを境に、 それまでの低運転台型から、高運転台型へ、 今日の東海顔完成系として漸く(ようやく)定着してきた頃、 新たな変化、形態差が現れるようになります。 ■シールドビーム車の登場と台頭 1963年の113系登場から程なく、 1972年頃、 大型の白熱灯を経て、より遠くを照らし視認性を向上させたシールドビームが誕生。 後にデカ目、と愛称される原形ライト車と比較すると、前照灯の大きさが全く異なり、表情が変化しました。 従来の白熱灯装備車もシールドビームによる視認性・整備性が高いことから、後に改造工事を施されることになります。 原形車とシールドビーム車では、タイフォンの位置も違うため、 新製当初からシールドビームであるか、 改造を経てのソレになったかどうかは一目で見分けが付く訳です。 ■踏切事故による前面強化 前照灯の形状変更は、外見変化に大きなインパクトを与えましたが、 この後に起きる事故を契機として更なる変化が生まれることとなります。 小見出しの通り、 1992年のこと。 JR東日本 成田線大菅踏切で発生した大型ダンプカーとの衝突事故により、運転士が死亡。 大惨事となってしまいました。 これを受けてJR東日本は、 鉄道踏切事故対策の強化を図る上で、 前面強化対策、 また、 車両同士が衝突した際、台枠を超えて先頭車が客室へと食い込まないよう溯上対策を行います。 前面強化対策は、 厚みのある鉄板で正面窓下を覆うように貼り付け。...

【特集、去り行く東海顔 vol.12】現存する東海顔を整理します

【特集、去り行く東海顔 vol.12】現存する東海顔を整理します

1958年に誕生した153系に始まり、 国鉄型車両において一大ファミリーを築き上げた東海形(東海顔)一家。 本連載も数えること12回、 執筆の原動力となったのは、 この東海顔車両が刻一刻と完全引退へと向かっている、という事実に向き合い、 まだ、現役だからこそ残せるより正確な情報を発信していきたい、とした考えに基づいたものです。 さて、本連載を執筆するにあたり、鮮やかなカラー写真、資料に触れる内、 にわかに、「東海顔車両が未だバリエーション豊かに全国を走り回っているのでは?」 という錯覚に陥ってしまいました。 しかし、実際のところ、東海顔を持つのは、 形式数も車両数も風前の灯... 改めて、本連載の読者様。 読んで楽しんで頂くのは、本心からありがたいのですが ぜひこの機会に、一度実際に走る列車に乗りに行ってもらえないか? そういう思いで、 本回は、 現存する東海顔編としてお届けするという考えに至りました。 是非ご検討下さい。 〈北海道地区〉 ・711系を最後に消滅(北海道地区は最初で最後の東海顔) 〈東日本地区〉 ・115系を最後に消滅(2022年3月、新潟地区) ・しなの鉄道115系残存 〈東海地区〉 ・床下グレーが特徴の113系・115系を最後に消滅(2007年) 〈西日本地区〉 ・福知山地区 113系 ・岡山地区、下関地区の115系 ・あいの風とやま鉄道 413系 ・えちごトキめき鉄道 413系・455系...

【特集、去り行く東海顔 vol.12】現存する東海顔を整理します

1958年に誕生した153系に始まり、 国鉄型車両において一大ファミリーを築き上げた東海形(東海顔)一家。 本連載も数えること12回、 執筆の原動力となったのは、 この東海顔車両が刻一刻と完全引退へと向かっている、という事実に向き合い、 まだ、現役だからこそ残せるより正確な情報を発信していきたい、とした考えに基づいたものです。 さて、本連載を執筆するにあたり、鮮やかなカラー写真、資料に触れる内、 にわかに、「東海顔車両が未だバリエーション豊かに全国を走り回っているのでは?」 という錯覚に陥ってしまいました。 しかし、実際のところ、東海顔を持つのは、 形式数も車両数も風前の灯... 改めて、本連載の読者様。 読んで楽しんで頂くのは、本心からありがたいのですが ぜひこの機会に、一度実際に走る列車に乗りに行ってもらえないか? そういう思いで、 本回は、 現存する東海顔編としてお届けするという考えに至りました。 是非ご検討下さい。 〈北海道地区〉 ・711系を最後に消滅(北海道地区は最初で最後の東海顔) 〈東日本地区〉 ・115系を最後に消滅(2022年3月、新潟地区) ・しなの鉄道115系残存 〈東海地区〉 ・床下グレーが特徴の113系・115系を最後に消滅(2007年) 〈西日本地区〉 ・福知山地区 113系 ・岡山地区、下関地区の115系 ・あいの風とやま鉄道 413系 ・えちごトキめき鉄道 413系・455系...